世界初、ナノシリコン電子源を用いた放電レス発光デバイスを開発 次世代の照明器具への応用が期待できます

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ニュースリリース2008年

2008年7月8日

世界初、ナノシリコン電子源を用いた放電レス発光デバイスを開発
次世代の照明器具への応用が期待できます

 松下電工株式会社は、東京農工大学大学院工学府 越田信義教授との共同研究により、世界で初めて※1、ナノシリコン電子源※2を用いた放電レス発光デバイスを開発しました。将来的には、高効率で水銀レスの地球環境に配慮した照明器具への応用が期待できます。

 これは水銀を使用して気体を放電させる従来の蛍光灯と異なり、放電させることなく、かつ水銀は使用せずキセノンガス※3から真空紫外光※4を出し、蛍光体を光らせるもの。気体中に高いエネルギーの電子を供給できるナノシリコン電子源を用いて、世界で初めて実現できました。放電しないため、エネルギーを効率的に活用できます。理論的には、将来、蛍光灯の発光効率(100 lm/W)を上回る150 lm/W以上の実現が期待できます。

 この技術は、高効率、高輝度の薄型の水銀レス照明器具など、新規の環境対応照明への応用が期待できます。当社は、発光メカニズムの解明と、デバイス構造最適化により、更なる特性向上のための技術開発を継続して参ります。

 なお詳細は、7月13日〜17日にポーランドで開催される、第21回真空ナノエレクトロニクス国際会議 (The 21st International Vacuum Nanoelectronics Conference)にて発表します。

※1   2008年7月現在 当社調べ
※2   ナノシリコン電子源=BSD(Ballistic electron Surface-emitting Device)弾道電子面放出型電子源。従来のシリコンでは電子は出ないが、ナノレベルに加工することで電子が放出されるというナノシリコンの特性をいかした技術のこと
1ナノメートル = 100万分の1ミリ = 1000分の1ミクロン(ナノは10億分の1)
※3   キセノンガス:原子番号54の安定なガス。真空紫外光(水銀の発する紫外線に近い)を発する
※4   真空紫外光:殺菌等に用いられる紫外光よりも短い波長(200ナノメートル以下)の光
■ 照明器具として実用化できた場合に期待できる主な特長
(1)高効率・高輝度 少ないエネルギーで発光、蛍光体で明るく発光
(2)薄型 均一な面発光が可能
(3)環境にやさしい 低消費電力、水銀レス
■ 発光原理について
ナノシリコン電子源に電圧を印加することで、高エネルギー電子が発生。キセノンガス中に電子を放出することによって、キセノン分子を直接励起※5。真空紫外光が発生し、蛍光体に当たって可視光に変換されて発光。
   
※5 励起: 原子内の電子が、エネルギーをもらって、今の状態からより高い状態へ移ること。
元の状態に戻るときに紫外光を発する。
断面図と発光写真
■ ご参考
従来のシリコンとナノシリコン比較図
以上
■ お問い合わせ先
松下電工株式会社 新規商品創出技術開発部 照明開発部
TEL 06−6908−1131(大代表)